ファッションデザイナーになりたいなら

将来どんな仕事につきたいかを考えた時、オシャレに興味や関心がある人なら「ファッションデザイナー」の職業を思い浮かべるかもしれません。可愛い服や綺麗な服をデザインして、多くの人に着てもらう…とても憧れる職業ですね。

ファッションデザイナーにはどうやったらなれる?

では、ファッションデザイナーになるには、どうすれば良いのでしょうか。一番確実な方法は、服飾系専門学校のデザイン課程に進学することです。服飾系専門学校のデザイン課程では、生地作りや服作りについて基礎的な実技を習得した上で、デザインを学ぶことができます。ファッションデザイナーは、多くの人が「着たい」と思うような服を作るのが仕事ですが、それにはデザインだけが優れていればいいわけではありません。人が実際に着用して生活するためのものを作る仕事であり、鑑賞するものを作るわけではないので、実用面もしっかりと考えます。そこがアート分野のデザイナーなどとは違うところです。実技は出来た方がいいのです。実際デザインコンテストなどでは、造形的な美しさだけでなく実用面も評価の対象となります。デザイン課程の学生の時に、デザインコンテストなどで賞を貰ったりすれば、企業からお誘いが来ることもあるでしょう。

歴史のある専門学校だと、業界に先輩も多くいます。卒業して実際にファッション業界に就職した際、周りがほとんど同じ学校の卒業生だったりして、仕事がやりやすいということもあるようです。例えば日本の有名なファッション系専門学校の一つにモード学園がありますが、その歴史は長く50年以上あります。「ヒステリックグラマー」のデザイナー、北村 信彦や、「Dosqa Tokyo」のデザイナー、三浦 大地など、有名なクリエイターを多く輩出してきた学校なので、業界ではこの学校名を知らない人はいないです。2018年に、ルイ・ヴィトン主催のコンテストで日本人初のグランプリを受賞した「doublet」のデザイナー、井野 将之もモード学園の卒業生です。

一般的に専門学校というと、資格の取得を目的に通う場合が多いと思います。しかし実のところ、ファッション業界において資格というものはありません。では、なぜモード学園のような専門学校が、ファッションデザイナーになるためにおすすめなのか。それは、ファッションの現場で役立つような実践的な授業を受けることができるからです。

歴史のあるファッションの専門学校を卒業しているということは、一定の実技と知識を身に着けている人材であることの証明になります。いきなり現場に飛び込んだ場合に比べ、自身の可能性をぐっと広げやすくなるはずです。

ファッション業界の中でも、デザイナーは狭き門

ただ、デザイン課程で学んでアパレルメーカーに就職したとしても、ほとんどの学生がデザイナーではない職種として採用されているのも現実です。デザイナーになるのは狭き門なのです。大学の芸術学部卒でデザイナーになる人もいますし、少数ではありますが、全くデザイナーとは関係のないような学部卒の人がいないわけではありません。また、アルバイトでメーカーのショップ店員をやっていて、そのままデザインを任されるという場合もあります。

必要なのは、センスと先を読む力。それから努力です。モード学園のような服飾系専門学校は、あくまで努力をサポートするための機関。ただ通うだけではなく、自ら学び、技術を身に着けようと努めることが、ファッションデザイナーになるために大切です。また、競争の厳しい業界でもあるので、体力があって、精神的にタフなことも要求される要素かもしれません。常に時代を読み取り自身で学び続け、立ち止まらずに動き続けるバイタリティこそが、ファッションデザイナーに求められる資質でもあるとも言えます。良質な学びを得ることができる環境に身を置き、ぜひファッションデザイナーという夢をかなえてください。

(2021年7月19日 更新)